1桁のたし算、ひき算ができるようになれば「数直線」を教えよう!(一年生)
1桁の足し引きができるようになれば、数直線を教えましょう。
今後、至るところで数直線を使いますから。
ただ、子どもが幼いと、ふつうに数直線を教えても、なかなか理解できないものです。
そこで、ここでは、一年生に向けた教えかたを紹介します。
ちなみに、「数のかぞえかた」「1桁のたし算、ひき算」を教えても、まだ数の概念がわかっていないことがあります。
具体的には「3−3」がわからない(ゼロがわからない)、「4−3」を「7」と答える(ひき算なので減るはずなのに増えている)ようなことがあります。
そのような場合、数直線を教えることで「数は連続している」などとわかるようになって間違いにくくなるので、がんばって教えてみる価値はあると思います。
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積み木を使って数直線を教えよう!
※図や矢印などは消しごむで消せるように、えんぴつで描いてください。
まずは、つぎのようにしてください。
・テーブルに子どもを向かわせて、テーブルの上に積み木をいくつか置く
・子どもの前に紙を置く
そして、積み木を1個、置いて、つぎのように聞いてください。
「積み木、いくつある?」
子どもが答えたら、紙につぎの図を描きます。
そして、紙を見せながら「積み木1個あったよね? この矢印は積み木が1個ってことね」と言ってください。

積み木を1個積み上げてください(これで2個の積み木が積み上げられています)。
そして、紙にも積み木を1個追加してください。
紙を見せながら「矢印はどうなる? 書いてみて」と子どもに書かせてください。

つぎのように描けば正解です。
※はじめは描くことができなくても構いません。「積み木2個あるから、矢印を1本増やした」とでも言っておいてください。

さらに積み木を1個、2個と積み上げていきながら、同じように矢印がどうなるか書かせてください。
※はじめは矢印を描けなくても、繰り返しているうちに「法則」がわかって、矢印を描けるようになります。

さて、今度は消しゴムを使います。
積み木を2個とって、「6個の積み木から、2個とったよね。これって、6に2を足したの?引いたの?どっち?」と聞いてみてください。
たし算、ひき算をしっかり教えていれば、答えられると思います。
子どもが正解を答えたら、紙の積み木から積み木を2個消してください。
そして、「この矢印はどうなると思う?」と聞いてください。
つぎのように矢印の一部を消すと思います。
※はじめは消すことができなくても構いません。「積み木2個なくなったから、矢印を2本分消した」とでも言っておいてください。

ここで話をまとめてあげましょう。
親:「積み木をのせていったら、矢印はどうなった?」
子ども:「長くなっていった」
親:「積み木をとっていったら、矢印はどうなった?」
子ども:「短くなっていった」
子どもがわかっていないようでしたら、同じことを繰り返してください。
それでもできなければ、まだ時期がはやかったのかもしれません。
すこし時間を置いてから、また繰り返してみてください。
もしくは、1桁のたし算やひき算のドリルをすこし進めてから、また繰り返してみてください。
これがわかれば、紙を90度傾けてください。

そして、つぎのような会話をしてください。
親:「積み木の数が増えたら、矢印はどうなった?」
子ども:「長くなった」
親:「矢印は右と左、どちらにのびた?」
子ども:「右」
※「上」と答える子ともがいると思います。そのような場合は「紙を傾けたでしょ?」と言ってください。
親:「矢印が右にのびれば、数は増えるってこと?それとも減るってこと?」
子ども:「増える」
ここで正解を答えなかったら、上にある積み木の図を使って説明してください。
それでも理解できないのならば、最初の積み木を積むところから、やりなおしましょう。
つぎは下記の会話をしてください。
さきほどの「逆」です
親:「積み木の数が減ったら、矢印はどうなった?」
子ども:「短くなった」
親:「矢印は右と左のどちらに短くなった?」
子ども:「左」
※「下」と答えることもがいると思います。そのような場合は「紙を傾けたでしょ?」と言ってください。
親:「矢印が左に短くなれば、数は増えるってこと?それとも減るってこと?」
子ども:「減る」
ここまでできれば数直線の理解まで、あとすこしです。
<参考>
積み木で教えているのは、数が増えている、減っているのがわかりやすいためです。未就学児に教えているかたもいると思うので、もっともわかりやすい積み木にしています。小1だと、積み木を積み上げずに横に並べても構いません。
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数直線を描かせよう!
子どもの手元に紙とえんぴつを置いてください。
そして、「積み木が1個。それを矢印で描くと、こうなるよね?」と紙に描いてあげてください。

「積み木がもう1個増えたら、どうなる?」と聞いてください。
矢印がひとつ増えるとわかると思います。

これを8あたりまで繰り返してください。
すると、つぎのようになります。

さて、ここで矢印の下に数直線を書いてください(目盛りを矢印にあわせてください)。

ここで、数直線を指さしながら、つぎのように聞いてください。
「(はじめは数直線の0を指さしてください)1つ数が増えたらここだよね(数直線の「1」のところを指さしてください) さらに1つ数が増えたら、どこ?」
「増える」ができれば、今度は「(たとえば5を指さしてから)ここから2減ったらどこ?」と聞いてみてください。
これができれば、子どもは数直線は理解しました。
あとは練習しましょう。
<目標>
・数直線を描けるようになる
<練習問題>
・数直線を描かせてください(目盛りは「1」「2」「3」…と整数)。
・スタートは「3」。そこから「2」進めて(増やして)。そこから「2」戻って(減らして)、と、言ってください。
※これを繰り返してください。
※これを日を変えて練習させてください。
一度、教えて「わかったかな」と思っても、時間を置けば、すっかり忘れていることもよくあるので、機会があれば数直線で説明するといいですよ!