「10のカタマリ」がわかれば、かんたんな2桁のたし算ができる!(一年生)
いま、このページをご覧になっているかたの子どもは、おそらく、つぎの状態です。
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・指で数字をかぞえる
・10を超えると、よくわからなくなる
・繰り上げがある足し算で、10を超える計算もできるようにはなる
・まだ「数の概念」(10進法)があやふや
※年齢によります。この記事の目安は小学校一年生なので、数の概念もだいぶんわかるようになっていると思います。先取り学習している子どもの場合の話です。
このような状況なので、ここでは「1、2、3…9で、1桁があがって10になる、10進法」をきちんと教えて理解させるのではなく、「なんとなく、2桁の計算ができるようになる教えかた」を紹介しています。筆算の布石です。
※学校の指導要綱から読み取ると、この教えかたでいいようです。
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10のカタマリをつくって、数えさせよう!
おはじきを出してください。
そして、テーブルのうえに「10のカタマリ」を、3つ、つくってください。
10のカタマリを1つずつ指さしながら「コレ、10個のおはじきがあるんだよね」と言ってください。
そして、「10のカタマリは、10、20、30と数えていけるんだよ」と教えてください。
つぎに、おはじきの10のカタマリを5つに増やして、子どもに「おはじきがいくつあるか数えて」と言ってください。
子どもは「10、20、30、40、50で、50個」と数えると思います。
数えられなければ、「10、20…と数えるんだったよね」と言ったあと、10のカタマリを、4つ、つくって数えさせてください。
10のカタマリの数えかたを覚えるだけなので、かんたんですよね!
数えかたを覚えたら、おはじきで、10のカタマリを、3つ、つくって、子どもに数えさせてください。
「10、20、30だから、30個だ!」と答えると思います。
そこで、すかさず「本当に30個あるの?」と聞いてみましょう。
そして、実際に数えさせてください。
このとき、「ここまでは9個あるから、つぎは10個だよね」と数えるのを省略することもできますが、まともに数えさせたほうがいいと思います。
【目標】10のカタマリがいくつかあれば、10、20、30…などと数えられるようになる
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「数」にリンクさせよう!
紙に「30」と書いてください。
そして、「30は10がいくつ?」と聞いてください。
すぐに答えられなければ、面倒ですが、おはじきで10のカタマリを3つ、つくってください。
そして「10、20、30だから30だよね。10のカタマリはいくつある?」と聞くと、わかると思います。
これを繰り返してください。
そのうち、わかるようになります。
最後に「100は、10がいくつ?」と聞いてください。
かんたんに「10」と答えたら、「200は、10がいくつ?」と聞くのもいいですね。
【目標】たとえば「30は10がいくつ?」を答えられるようにする
かんたんな、たし算をできるようにしよう!
紙に「10+10=」と書いて、子どもにいくつになるか答えさせてみてください。
答えられなくても大丈夫です。
つぎのように教えましょう。
親「10+10ということは、10がいくつある?」
子ども「2つ」
親「10が2つだったら、10、20と数えるんだよね。だから20だよ」
つぎは「10+20=」と書いて、子どもにいくつになるか答えさせてみてください。
これも先ほどと同じです。
答えられないのなら「10は10が1つ。20は10が2つ。10はあわせていくつある?」と聞いてください。
子どもが3つといえば、「10が3つだから、10、20、30で、30だよね」と答えてください。
慣れてくれば「20+30=」「10+10+10=」「10+20+30=」と問題を出して答えさせましょう。
・20+30 → 20は10が2つ。30は10が3つ。10はぜんぶで5つ。だから、50
・10+10+10 → 10が3つ。だから、30
・10+20+30 → 10は10が1つ。20は10が2つ。30は10が3つ。10はぜんぶで1+2+3=6つ。だから、60
この際、「10の位の数同士を足せばいい」と教えないでください。この時点ではかならず「10がいくつになるのか」を考えさせてください。
※子どもが自分で気がつく分に関しては構いません。
【目標】たとえば「20+40」のような、かんたんな2桁のたし算ができるようになる
数を分解させよう!
紙に「21」と書いてください。
そして、「10はいくつある?」と聞いてください。
「1」が邪魔をして、答えられない子どももいると思います。
そこで、テーブルに「10のカタマリを2つ」と「おはじき1個」を置いてください。
そして、子どもに数えさせてください。
子どもが正解であれ不正解であれ、「10、20。ここまでで20あるよね。それと1個あるから、ぜんぶで21個」と教えてあげてください。
その後、「21は、10いくつあった?」と聞いてください。
「2つ」と答えると思います。
そうしたら「10が2つと、おはじき1つ」と教えてあげましょう。
つぎは「32」と紙に書いてください。
そして「10はいくつある?」と聞いてください。
子どもが正解であれ不正解であれ、「10が3つ。それと2」と教えてください。
【目標】たとえば35は「10が3つと5」とわかる
「2桁の数と1桁の数」のたし算をさせよう!(ただし、繰り上がりなし)
紙に「21+4」と書いて計算させてみましょう。
いきなり答えられないと思うので、「21は10がいくつ? それ以外にいくつ?」と聞いてください。
「21は10が2つ、それと1」と答えると思います。
それを紙に書かせてください。
つぎに、「1」と「4」を線で囲ってください。
「ここの1と4を足すと5だよね? 答えはいくつになると思う?」と聞いてください。
「10が2つと5。だから25」とわかると思います。
※わからなければ数字を変えて繰り返してください。
【目標】「21+4」のような、繰り上がりがない「2桁の数+1桁の数」のたし算が計算できる
【練習問題】つぎの問題を解かせてください。
(1)14+3
(2)22+5
(3)36+3
(4)41+8
(5)57+2
(6)2+15
(7)7+21
(8)9+30
(9)3+46
(10)2+55
これで完成!「2桁の数+2桁の数」のたし算をさせよう!(繰り上がりなし)
紙に「23+14」と書いて計算させてみましょう。
やこしいので、1つずつ考えさせましょう。
まずは「23」に着目させてください。
「23は10がいくつ? それ以外にいくつ?」と聞いてください。
「23は10が2つ、それと3」と答えると思います。
それを紙に書かせてください。
つぎは「14」に着目させてください。
「14は10がいくつ? それ以外にいくつ?」と聞いてください。
「14は10が1つ、それと4」と答えると思います。
それを紙に書かせてください。
つぎに、10のカタマリ同士、それと3と4を、それぞれ線で囲ってください。
つぎのように聞いてください。
親「10がいくつある?」
子ども「2つと1つだから、あわせて3つ」
親「10以外の数字は?」
子ども「3と4だから、7」
親「10が3つ、それ以外が7だから、ぜんぶで37だよね」
このようにスムーズに理解してもらえないかもしれません。
また、この計算には慣れも必要です。
そこで、数字を変えて繰り返しましょう。
【目標】「21+34」のような、繰り上がりがない「2桁の数+2桁の数」のたし算が計算できる
【練習問題】つぎの問題を解かせてください。
(1)15+13
(2)24+15
(3)16+33
(4)11+18
(5)53+22
(6)12+35
(7)57+21
(8)29+10
(9)23+41
(10)20+40